腐っても、青春
通りすがりに、スクールバッグを肩から掛けた女子が大石に「オハヨ」と声をかけた。



大石は顔をあげて、挨拶を返す。

「また同じクラスだな」
なんて。

「今年もよろしくな」
なんて。



爽やかな笑顔を惜しげもなく女子に提供する。

優等生らしい見た目に、柔らかい物腰。
当たり障りなく、優しい雰囲気。


女子にモテてんだろうな、なんて、オレは。

モヤモヤする。



 
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