私の初恋はセンセイでした。
「おい、とうど…」
パンっ
センセイが伸ばしてきた手を、私は振り払って睨み付けた。
「…いいよ、無理に言わなくても。でも、少しでも役にたちたいんだ。
これは本当な。」
センセイはいきなり、にかっと子供みたいな笑顔を見せてきた。
…なんか、調子狂う。
いいやもう、なんか私に似てるしね。話しちゃお。
私は今まであったこと、家庭事情、全てを話した。
このセンセイなら、すぐにでも忘れて明るく接してくるだろうって、なんとなくわかってたのかもしれない。
ーーーー…
「なーるほどな。」
センセイは腕を組んで、私を見た。
授業のことなんて、後回し。