キミに続く道...








明乃と棗が休み時間で たわいもない会話をしていたときだ――


なぜか知らないけど 詠美の周りにみんなが集まっていた


耳を彼女の方に傾けながら 棗と話していた


「ねー見てぇ★可愛いでしょー」




それは リボンのついたヒョウ柄のポーチだった



基本的に明乃は ヒョウ柄には興味なかったが 次の言葉が 頭の中でエコーした







「これねぇ、田口に貰ったんだぁ」






タ グ チ――



なんで…?





詠美には…彼氏いるじゃん…


なのに――




「ぇえ?加瀬ちゃん彼氏いるじゃん」


「ふふ★あいつはあいつだよー。田口は別―」





なにそれ…


田口をキープみたいに言わないでしょ…








――ドクン


――ドクン




頭の中が真っ白になった


あんた…彼氏いるじゃん…





一瞬で 体中の汗が吹き出るみたいな気持ちに――








すると 棗が 明乃の想像を遥かに上回る言葉を言った


「明乃―、うちもねー、田口に誕プレ貰ったよ」













相変わらず頬杖をついて 棗は言葉を吐き出した





















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