キミに続く道...













「佐藤ー」


田口が楽しそうな声で 明乃のことを呼んでいた



『ん?』




「この曲聞いてみろよ」


彼の手には ミスチルのCD




真ん中には女の子がいて ひまわりが満開に咲くバック…


つい そのCDに目を奪われてしまった






すると彼が 1つの曲を指して



「これこれ、俺…この曲に感動したし」






その曲は…“【es】 ~theme of es~”だったんだ



『いず…?』




「エス!間違えるなよ」











“これが彼の好きな曲…”



その言葉が 胸を横切った




『うちは…シーソーゲームが好きなんだけど…』


「それもいいけど、【es】もいいんだよー!佐藤なら、絶対好きになるよ!」




彼からCDを受け取って 軽く笑ってみた




『わかった、聴いてみるよ』


「おう」





意外と普通に聞こえる会話も 明乃の胸は…飛び跳ねていた









好き すき スキ














もう 私の目には あなたしか入らないよ…




でもね…――








この関係がずっとずっと続いて欲しいから…告白はしないよ



告白をして振られたら…気まずくなるかもしれないから





私は あなたを 見届けているだけでよかったんだ


本当に そうだったんだ…

















――ねぇ田口 あなたの瞳には 誰が映っているの?

































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