キミに続く道...






『ぇえっと…』




言葉が頭のなかで 消え失せてゆく――


真っ白になっちゃう――




だが 明乃の頭の中に ふと“ある話題”が浮かんだ


『ねぇ、2組の子がミスチルのCDもってるんだってっ!』


どうでもいい内容だけど これしか浮かばなかったんだ









明乃と田口の共通点は 音楽しかなかったから...



すると 田口の表情も一変して――


「まじで!?俺も借りよー★」




『その代わり、うちの次ねー』


「あっそうかい~」



アゴをシャクレさせて バカっぽい表情をする 田口


その姿を見て笑う 明乃









タ ノ シ イ




心の底から 温かさが込み上げてくる





それに 胸が高鳴って 声が裏がりそうになってしまう


田口を誰にも渡したくない...



でも 自分の隣にいて欲しくも無い





確かに 一緒になれたらいいとは思うけど――


告白して 会話も出来なくなったら もっと辛いよ











だからね...




何度も言うけど“コ ノ マ マ デ イ イ ン ダ”









田口と 笑っていられればいいんだ















辛い恋は……しなくていい――

そう願っていたんだ...











< 9 / 53 >

この作品をシェア

pagetop