キミに続く道...
『ぇえっと…』
言葉が頭のなかで 消え失せてゆく――
真っ白になっちゃう――
だが 明乃の頭の中に ふと“ある話題”が浮かんだ
『ねぇ、2組の子がミスチルのCDもってるんだってっ!』
どうでもいい内容だけど これしか浮かばなかったんだ
明乃と田口の共通点は 音楽しかなかったから...
すると 田口の表情も一変して――
「まじで!?俺も借りよー★」
『その代わり、うちの次ねー』
「あっそうかい~」
アゴをシャクレさせて バカっぽい表情をする 田口
その姿を見て笑う 明乃
タ ノ シ イ
心の底から 温かさが込み上げてくる
それに 胸が高鳴って 声が裏がりそうになってしまう
田口を誰にも渡したくない...
でも 自分の隣にいて欲しくも無い
確かに 一緒になれたらいいとは思うけど――
告白して 会話も出来なくなったら もっと辛いよ
だからね...
何度も言うけど“コ ノ マ マ デ イ イ ン ダ”
田口と 笑っていられればいいんだ
辛い恋は……しなくていい――
そう願っていたんだ...