Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
思わず、目元に指先を触れて
暖かいものを拭う。
飛び起きようとして
体にあたる障害物が、
相棒の脚だと
いうことに気が付く。
ピアノの下から
抜け出すように
布団から這い出すと、
毛布を引っ張り上げて包まり、
窓を開けて夜風に触れながら
ボーっと月を見上げる。
満月。
明るい光が
柔らかに降り注ぐ
神秘的な夜。
外に向かって、
ゆっくりと手を伸ばす。
自らを浄化するように。