Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
暴力と共に
無理やり奪われた
私の『はじめて』。
温もりも、暖かさも
愛情も何も伴わないそれは、
痛みと不快感しか残さなくて。
土岐君は痛みに
顔をしかめる私に
『お前なんかに誰が
本気になるかよっ』
そう言って、笑いながら
連れこまれた
野球部の部室から去っていった。
何事もなかったように。
涙も流れなかった。
ただ……
無性に消えたくなったんだ。
消えたくなった。