Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】


礼儀正しく
職員に入るものの
唯ちゃんの姿は
何処にもない。



講師の机から
プリントを手にして
教室へと戻ると
クラスの奴らに配り終えて
一気にプリントの問題を
埋め尽くす。




「後、頼むわ。
 俺、ちょっと出掛けてくる」

「雪貴、サボリ?」

「課題は終わったからさ。
 有意義に残りの時間を使うだけだよ」

「物は言いようだな」

「これでチャラ。
 口止め料は俺のプリントってことで。

 後、頼むな」


親友の霧生(きりゅう)に
声をかけて、プリントを預けると
一時間目は使われていないはずの
音楽室へと足を向ける。

< 176 / 613 >

この作品をシェア

pagetop