Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
礼儀正しく
職員に入るものの
唯ちゃんの姿は
何処にもない。
講師の机から
プリントを手にして
教室へと戻ると
クラスの奴らに配り終えて
一気にプリントの問題を
埋め尽くす。
「後、頼むわ。
俺、ちょっと出掛けてくる」
「雪貴、サボリ?」
「課題は終わったからさ。
有意義に残りの時間を使うだけだよ」
「物は言いようだな」
「これでチャラ。
口止め料は俺のプリントってことで。
後、頼むな」
親友の霧生(きりゅう)に
声をかけて、プリントを預けると
一時間目は使われていないはずの
音楽室へと足を向ける。