Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
「もしかして宮向井くんが?」
「そうそう。
びっくりしたって。
音楽準備室で
ぶっ倒れてるんだから」
「どうして?」
「昨日の一限目は自習。
課題終わらせた後、
教室いても暇だから
編曲でも考えるかなーって。
音楽室のピアノ拝借しにね。
そしたら物音がして
唯ちゃんが倒れてた。
熱が出てたから、
抱えて、ここまで連れてきた。
ここ、兄貴が入院してるから
知ってるスタッフ多いしねー。
あっ、唯ちゃんにはこれっ。
足りなかったらごめん。
他の先生にきいて、
鞄預かってきたんだ。
唯ちゃん、昨日はずっと魘されて眠ってたから
一日、俺が預かってたんだ。
ごめん」
彼はそういうと、
私の鞄を前に差し出した。