Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
「唯ちゃん、
部屋、ホント狭いねー」
私の不安をよそに、
宮向井くんは、
グッサリと私を一刀してくれる。
「しかも、この部屋に
グランドピアノ。
入れすぎじゃん。
もう少し広い部屋なかったの?」
彼は部屋に一歩、踏み込んで
グルリと部屋中を見渡す。
「しかも部屋の中
Ansyalだらけじゃん。
あんな女みたいな恰好したの
何処がいんだよ」
宮向井くんの言葉が
Ansyalを否定した途端に
我慢が出来なくなって、
思わず、彼の頬を力強く叩いた。
「宮向井くん。
幾ら、私の大切な生徒でも
彼らの事を悪口言うのは
私が許さない。
彼らがいるから
今の私が此処にいるの。
彼らは私の命の恩人なんだから。
私の大切な人に
悪口何て言わないで。
例えそう思ったとしても
今後、二度と私に聞かせないで」
流れる涙を隠すように
私はキッチンへと逃げた。
今日一日は宮向井くんの
言うことを
聞かなくちゃいけない。