Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
私はと言うと
十夜のトークを
半分、聞き流しながら
二号車に思いをはせる。
車内に広がる、
十夜の歌声。
そして、珍しい
託実の歌声。
私の肩をゆっさゆっさ、
揺さぶりながら
興奮している百花。
そんな百花がちょっぴり
羨ましかったりして。
バスは香港の
観光地を巡り続ける。
その度に、
メンバーは交代してくるのに
Takaはまだ来ない。
本日、最後のチャンス。
明日の夜の
100万ドルの夜景下調べ。
ヴィクトリアンピ-クの山頂から
今回の旅行でお世話になる
ホテルまでに帰り道。
バスに乗り込んだ後、
祈るような気持ちで
Takaを待つ。
ようやく来た……。
「きゃあ~。
Takaさま」
「Taka、
来るの遅すぎだよ」
ファンから次々と歓声が
飛び交う。