Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
21. 天の架け橋 -唯香-
Takaの旅だちから
一ヶ月が過ぎた。
季節は年明けを迎え、
一月の終わりを迎えようとしていた。
この一ヶ月は、
自分でもびっくりするくらいに
穏やかな心で、
日々を過ごしてた。
親友の百花とも、
連絡が疎遠になってしまっているけど、
今は、自分のことに精一杯。
Takaの臨終の間際、
雪貴くんの発したキーワードで
発狂しながら、
失った記憶を取り戻した私。
冬休みに
差し掛かっていたこともあって、
学校に三学期までの休職を貰った。
病院での療養の為。
先生たちの優しさに
支えられて、
今の私が此処にいる。
そう思えるほどに。
雪貴くんが、
私の教え子じゃなかったら
私は、本来あの場所で
Takaを見送るなんて出来なかった。