Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】
「あれっ、職員会議の後まで、
来れないんじゃなかった?」
「その予定だったんだけどね。
時間見つけちゃった。
今は、何時間目でょう」
俺に問題を出すように、
柔らかに微笑みながら
紡ぐ唯ちゃん。
携帯の時計をチラリとみて
「5時間目だろ」っと、
すかさず返答する。
「うん。
5時間目。
木曜日の5時間目。
私、授業がないの。
何時もは……
授業の準備したり、
音楽テストの問題作ったりしないと
いけないんだけどね。
今日は先に済ませちゃって
その必要もなし。
貴重な一時間休憩。
目と鼻の先に、雪貴がいるのに
ここに来ないわけにはいかないでしょ」
悪戯っ子のような表情で、
舌をチラリと可愛らしく出して、
お茶目さを演出する唯ちゃん。
「唯ちゃん、こっちおいでよ」
病室のベッドへと呼び寄せて、
そのまま唯ちゃんに腕を伸ばす俺自身。
「雪貴は、甘えただねー。
ホント、
こんな甘えただとは予想外だよ」
予想外ってなんだよ。
そんな言い方。
少し拗ねたような態度で、
唯香と向き合う。