Love Songを君に【Ansyalシリーズ TAKA編】



ゆっくりと絆を深めて、
そう言った関係になっていくものだと
思い込んでた私とは裏腹に、
アイツはその直後、部室へと連れ込んだ。

そしてその中で、
私に肉体関係を強要した。


抵抗した私に暴力を奮って
痛みに叫んだアイツの母校の
野球部の部室。


気持ちいいとか、
大切だなんて思えなかった。



死にたくなった日。
消えたくなった日。



それは……
人生で最初の勇気を出した
告白の日。


肉体関係の後、
告げられたのは

『お前なんかに誰が
 本気になるかよっ』

冷たい一言。



そして私は……
彷徨うようにあの場所に行って
雪貴と隆雪さんと出会った。



「君たちが唯ちゃん唯ちゃんって慕う
 唯香は、自分勝手な女なんだよ。

 告白して言いよって来たわりには、
 俺に暴漢されたとか、言いやがって
 俺の一生をめちゃくちゃにした。

 告白してきた女を好きに抱いて
 何処が悪い。

 普通は、喜ぶだろ。
 好きなんだったら。

 アイツは、俺の将来をめちゃくちゃに
 壊したヤツなんだよ。

 こんなところで教師なんてやってっけど
 そんな資格ないんだよ。

 だから壊してるんだ。
 
 唯香の全てを……
 唯香がかつて俺にしたみたいに」


突き立てられた言葉に、
私はこの場に留まることすら出来ず、
鞄だけを掴んで、準備室を飛び出した。

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