ミラクルにいこう!
まひるの兄と称する3人は、真面目に説明をした。
その様子にまひるはだんだん事の重大性を感じていく。
「でもね、まひるは我が家の一人娘だから花婿候補なんて百人単位でどっさり集まるから心配しなくていいよ。」
「えっ、そんな・・・私なんて地味な子なのにどうして・・・?
もしかしてこの家の財産ってものすごいとか?」
「ま、まぁそれもあるだろうが・・・我が菘家(すずなけ)の人間は美形揃いですからね。
我らも外出するといろんな女性が集まってきて、うざくて仕方がないくらいです。
つまり、まひるはとても美しい姫なんです。
先日も王室からまひるを花嫁修業にお城に通わせるように、お話がありました。」
「王室・・・って?」
「私たちのこの国は王政なんです。そして、私たち菘家は側近を務めています。
側近の中でも時空を管理する我が一族は地位も高く、王室の皆様と対等に会話をかわす許可もいただいているんですよ。
そういう家柄の一人娘がまひるです。
あなたの本当の名前は菘まひる。
私は菘いつき・・・あなたの兄でこの家の次男です。
そして背の高いのが三男のうきはと低い方が四男のむういです。
長男はあなたと同じ記憶障害に陥りましたが、現在は結婚して城で暮らしています。」
「お城に住めるんですか?」
「長男ひなとは王家に婿入りしたんです。」
「す、すごいお家柄なんですね・・・。は・・・はは。」
「すごいというか・・・僕らは小さい頃から知ってる相手だから親戚のところにいったような気分なんだけどね・・・。
まひるも王子のところに嫁げば王妃になるんだよ。」
「王子様のところ?で・・・でも・・・」
「王子でも貴族でも政治家でも選べる身分なのがうれしくないのか?」
「むうい、そのような下世話な言い方はよくありません。
まひるは見た目や地位を喜ぶような娘ではないのは、よくわかっているでしょう?
記憶をなくしていても、まひるは心で人を選び、引き付け、理解することはまひるのままです。
でも・・・その様子だともう、心に決めた男がいる?」
「それは・・・。記憶があやふやで自信が持てないんですけど、今とても会って話したい人がいます。
でも、その人が私のことを好きなのかどうか・・・。
ましてや時空の違う世界で生活してまで私を愛してくれるのかどうか。
だけど・・・だけど・・・このまま会って話もしないでなかったことにするなんて・・・。
私が落ちてしまっていたという世界へもういちど行かせてくれませんか?
気持ちをきいてきたいんです。」
「う~~~ん・・・さっき説明したように、あなたが謝って生活せざるをえなくなった世界へ行くのは危険なんですよ。
はぁ・・・そんな顔されるとつらいですね。
でも、身の危険のあるところへは行かせられない。
ですから、私がその男性に会ってきましょう。
手紙を書いてもらえますか?
事情は私が説明します。
それで、もし彼があなたの夫となることを望めば・・・ここへお連れしてしばらく生活してもらって、我が家の任務の認定試験を受けてもらうことになります。
どうですか?」
「いつき・・・兄様・・・。お願いしてもいいですか?」
「はい。かしこまりました・・・ふふっ。いつき兄様・・・いい感じです。
以前はにいちゃ~~~って言ってたけど。」
「えっ、えっ、そうなの?ぜんぜん覚えてない・・・。ごめんなさい。」
その様子にまひるはだんだん事の重大性を感じていく。
「でもね、まひるは我が家の一人娘だから花婿候補なんて百人単位でどっさり集まるから心配しなくていいよ。」
「えっ、そんな・・・私なんて地味な子なのにどうして・・・?
もしかしてこの家の財産ってものすごいとか?」
「ま、まぁそれもあるだろうが・・・我が菘家(すずなけ)の人間は美形揃いですからね。
我らも外出するといろんな女性が集まってきて、うざくて仕方がないくらいです。
つまり、まひるはとても美しい姫なんです。
先日も王室からまひるを花嫁修業にお城に通わせるように、お話がありました。」
「王室・・・って?」
「私たちのこの国は王政なんです。そして、私たち菘家は側近を務めています。
側近の中でも時空を管理する我が一族は地位も高く、王室の皆様と対等に会話をかわす許可もいただいているんですよ。
そういう家柄の一人娘がまひるです。
あなたの本当の名前は菘まひる。
私は菘いつき・・・あなたの兄でこの家の次男です。
そして背の高いのが三男のうきはと低い方が四男のむういです。
長男はあなたと同じ記憶障害に陥りましたが、現在は結婚して城で暮らしています。」
「お城に住めるんですか?」
「長男ひなとは王家に婿入りしたんです。」
「す、すごいお家柄なんですね・・・。は・・・はは。」
「すごいというか・・・僕らは小さい頃から知ってる相手だから親戚のところにいったような気分なんだけどね・・・。
まひるも王子のところに嫁げば王妃になるんだよ。」
「王子様のところ?で・・・でも・・・」
「王子でも貴族でも政治家でも選べる身分なのがうれしくないのか?」
「むうい、そのような下世話な言い方はよくありません。
まひるは見た目や地位を喜ぶような娘ではないのは、よくわかっているでしょう?
記憶をなくしていても、まひるは心で人を選び、引き付け、理解することはまひるのままです。
でも・・・その様子だともう、心に決めた男がいる?」
「それは・・・。記憶があやふやで自信が持てないんですけど、今とても会って話したい人がいます。
でも、その人が私のことを好きなのかどうか・・・。
ましてや時空の違う世界で生活してまで私を愛してくれるのかどうか。
だけど・・・だけど・・・このまま会って話もしないでなかったことにするなんて・・・。
私が落ちてしまっていたという世界へもういちど行かせてくれませんか?
気持ちをきいてきたいんです。」
「う~~~ん・・・さっき説明したように、あなたが謝って生活せざるをえなくなった世界へ行くのは危険なんですよ。
はぁ・・・そんな顔されるとつらいですね。
でも、身の危険のあるところへは行かせられない。
ですから、私がその男性に会ってきましょう。
手紙を書いてもらえますか?
事情は私が説明します。
それで、もし彼があなたの夫となることを望めば・・・ここへお連れしてしばらく生活してもらって、我が家の任務の認定試験を受けてもらうことになります。
どうですか?」
「いつき・・・兄様・・・。お願いしてもいいですか?」
「はい。かしこまりました・・・ふふっ。いつき兄様・・・いい感じです。
以前はにいちゃ~~~って言ってたけど。」
「えっ、えっ、そうなの?ぜんぜん覚えてない・・・。ごめんなさい。」