寒いね。
少し考えて、
「じゃあ、もらおうかな」

私が返事したことを確認すると、桃が近くにいたウエイターを呼んだ。

注文を終えると、
「ちょっとトイレ」

私は席を立った。

トイレを済ませると、
「あっ」

彼と鉢あわせた。

「…どうも」

碧い瞳に見つめられるのが何だか照れくさくて、会釈した。

チラリと、胸についてある名札を見る。

常盤俊成。

ときわとしなり…か。

初めて名前を知った。
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