寒いね。
同時に、不自然だと思った。

見た目は黒い髪と碧い瞳と言う、見事なアンバランスさ。

外国人だと思った。

でも、名前は日本人。

外見と名前がまるであってない。

「笑顔だから、安心しました」

常盤が言った。

「えっ?」

常盤は微笑む。

「泣いてたから心配してたんです。

大丈夫かなって」

「…ご心配をおかけして、すみません」

謝った私に、
「謝らなくていいです。

僕が勝手に心配しただけですから」
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