寒いね。
「おかえりー」

席に戻ると、妹たちが迎えてくれた。

「はい、若葉ちゃんの分」

桃がワインの入ったグラスを渡してきた。

「ありがとう」

それを受け取った。

「…大丈夫だった?」

つぐみが聞いた。

「何が?」

訳がわからなくて聞き返すと、
「長かったから…」

私は首を横に振って、
「大丈夫よ。

先客がいただけだから」
と、言った。
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