寒いね。
「あ、若葉ちゃん」

聞き覚えのある声に視線を向けると、
「桃…」

桃だった。

「今週は若葉ちゃん?

何頼まれたの?」

「あじの開きと鮭」

私が言うと、
「わかった、今持ってくる」

桃は手を振ると、去って行った。

「2人目の妹さんですよね?」

常盤が聞いた。

一瞬どうしてそんなことを知っているのかと驚いたが、知ってて当たり前だと思った。
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