君と恋する奇跡~優しい笑顔に恋をして~
「……あ、あのね」



あたしが小さな声を出すと、爽志君は「ん?」と優しい瞳であたしを見た。



「……実はあたし、誰かにつけられてるみたい…なんだ」


「えっ!?」



あたしの言葉に爽志君が目を見開いた。



「つけられてる?誰に!?いつから?」


「……誰かはわかんないけど、夏休み入ってから」



あたしの声はだんだん小さくなっていった。



それでもちゃんと聞きとってくれた爽志君は、



「そんなことがあったんだ。ずっと一人で苦しんでたんだね」



と、あたしのそばに来て、優しく背中をさすってくれた。



その手の温かさのせいか、涙腺が弱まり、涙が頬を流れ落ちた。
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