君と恋する奇跡~優しい笑顔に恋をして~
「…お待たせ。はい、ココア」


本棚を見ていると、マグカップを二つ持った爽志君が戻ってきて、一つをあたしに渡した。


「ありがと」


受け取ったマグカップからは、ココアの甘い香りがする。


ひとくち、口に含めば、甘い味が広がった。


「…ん、おいしい」


「落ち着いた?雅ちゃん」


「うん、ありがとう」


爽志君が優しくて。


爽志君のことばっか考えちゃう。


あたしやっぱり、爽志君が好きなんだ。


爽志君といると、心臓がドキドキする。


「今日は、どうして公園にいたの?」


ふいに爽志君がそんな質問をした。


え?


龍汰といたこと、知らないの?


「爽志君は、いつからあそこにいたの?」
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