いつか君に届け
儚い桜
俺は大学受験に合格した。日々ホストとして飲み明かし店の経営も学びながら寝る間も惜しみ受験勉強をし体が悲鳴をあげているのを感じながらも俺はどうしても合格したかった。意地だな。親父に認めてもらいたい。ただそれだけの為に体を酷使した俺は疲労で倒れてしまった。千佳が一生懸命俺の看病をしてくれそれをきっかけに俺達は同棲生活をスタートさせたんだ。壮ちゃん!俺は大学に受かりました。壮ちゃんが通っていた大学です。でも俺はここまで無理した意味があったのかな?どうせ大学に通う暇なんて俺にはないのに。それに親父は俺を認めてなんかくれない。わかっていたのにね。くだらない俺のプライドの為に受験しただけだね。
『慶太郎!ご飯準備してあるから起きたら温めて食べてね。これから寝るんでしょ?私は研修行ってくるからね。慶太郎!気をつけて仕事に行ってよ!』
『うん。ありがとう。千佳も気をつけて行ってきてね。4月からは本格的に保育士なんだね。短大卒業おめでとうございます。研修頑張ってよ。つうか俺が車で送ろうか?通勤ラッシュ時だから大変じゃない?』
『大丈夫だよ!慶太郎だって仕事終わって帰ってきたばっかりで疲れてるんだから!早く寝てよ!じゃあ行ってくるね』
『うん。行ってらっしゃい』
壮ちゃん!もうじき桜も満開です。あー春休みだよな。行ってみるか。
『お義母さん!お久しぶりです。ご迷惑をおかけしてすいませんでした。入ってもいいですか?』
『慶ちゃん!おかえり!入ってもいいって自分の家じゃない。悠達も大きくなったよ!会ってあげて』
『はい。お邪魔します。親父は帰ってきてますか?』
『そうだね。たまにかな。忙しいみたいだよ。慶ちゃん!どうしてたのよ?大丈夫だったの?心配してたんだよ!もう18歳だっけ?』
『そうですね。今年19歳になりますけど。ご心配をおかけしました。俺はもう自分で稼いで生きていけるようになったので大丈夫です』
『そう。慶ちゃん!ごめんね!慶ちゃんの誕生日を私お祝いしてあげられなくて。悠之心と一緒だったんだよね。慶ちゃんの11歳の誕生日に悠之心が生まれたからしてあげられなくて12歳の時には中学受験の為に夜遅くまで塾だったしお父さんに受験勉強の邪魔になるって言われて出来なかった。悠と一緒にしてあげたかったのに。慶ちゃんが中学生になって帰ってきた時には慶ちゃんに避けられてるようで家にも帰ってきてくれないし結局1度もお祝いしてあげられなかった。慶ちゃん!ごめんなさいね』
『いえ。俺はなんとも思ってませんし俺が悪いんです。すいません』
『あっ!慶兄ちゃんだ!おかえり!』
『悠!大きくなったね。もう小学生か。早いな』
『うん!僕もうすぐ2年生だよ!』
『そう。学校は楽しい?』
『うん!楽しいよ!どうして慶兄ちゃんは帰ってこないの?』
『俺は仕事があるからね。龍と虎は?』
『お昼寝してる!たぶんもうすぐ起きるよ!』
『そっか。起きたらおもちゃ買いに行こうか?俺は全然お前らに何もしてあげられてないね』
『うん!行きたい!』
お義母さん!俺はやっぱりこの家はなぜか落ち着きません。すいません。けしてお義母さんのせいではありませんから。俺が弱いだけです。今年4歳になる龍と虎を見ているとチビだった頃の俺を思い出すよ。壮ちゃん!俺はこの家でも壮ちゃんにお尻を叩かれて泣いていたね。お受験なんかしたくないって困らせてばかりだった。約3年ぶりの実家は少しリフォームされていたぐらいであまり変わらないのにやっぱり俺の居る場所じゃない気がするよ。
『じゃあな!悠!龍!虎!またおもちゃ買いに行こうね』
『うん!また帰ってきてね!慶兄ちゃん!』
『バイバイ!にーちゃん!』
『バイバーイ!』
『うん。お義母さん!ご迷惑をおかけすると思いますが慎二郎をよろしくお願いします。学校にはちゃんと行っていますか?』
『うん!行ってるよ!中高一貫の進学校だから頑張ってるみたい!慶ちゃん!嫌かも知れないけどまたたまには帰ってきてね!体に気をつけてよ!』
『はい。ありがとうございます。では失礼します。お邪魔しました』
壮ちゃん!俺はお義母さんの優しさに今だにどう接していいのかわかりません。やけに疲れてしまいます。悠達はちゃんと母親に愛されているようで安心しました。もう何年親父の顔を見ていないんだろう。小さい頃からあまりいなかったから親父の顔をなんだかはっきり思い出せないぐらいだよ。お母さんの顔は今だにはっきりと覚えているのにね。お母さんが笑った顔を俺は見た事がないよ。怒っている顔と死んだ顔は忘れる事が出来ないでいるのに。お母さんは俺に何をしたかったんだろう。俺に自殺を見せつけてどうしたかったの?俺が小学校受験に受からず中学校に受かってしまった事はそんなに許されない事だったんですか?俺がバカですいませんでした。きっと俺が中学受験に受かってしまった事であなたのプライドを傷つけたんですよね?小学校受験に落ちたくせに中学受験なんかしなけれは良かったんでしょ?そうすればあなたのプライドは守られた。そしてあなたはまだ生きていたはずですよね?本当に俺がバカでごめんなさい。俺がようやく出した答えは合っていますか?合っていますよね?もうこれ以外に答えが見つけられません。俺が魁聖中学に合格しましたと電話口で報告したらあなたは少し怒った声でお祝いしてあげるから今から来なさいと言ってくれました。俺は急いであなたの元へ向かったんですよ。勘違いした大きな喜びを抱いて。あなたのお祝いは俺への復讐でしょ?儚い桜のように俺の希望は一瞬で絶望に変わりました。あなたが自殺した姿を俺に刻み込み俺があなたを忘れることがないようにお祝いしてくださいましたね。お母さん!大丈夫ですよ。俺があなたを忘れる事はありません。お母さん!それでも俺はきっと今でもあなたを愛しています。出来の悪い息子ですいませんでした。俺は許されない事を2つ背負って生かされるだけ生きていきます。
『慶太郎!ご飯準備してあるから起きたら温めて食べてね。これから寝るんでしょ?私は研修行ってくるからね。慶太郎!気をつけて仕事に行ってよ!』
『うん。ありがとう。千佳も気をつけて行ってきてね。4月からは本格的に保育士なんだね。短大卒業おめでとうございます。研修頑張ってよ。つうか俺が車で送ろうか?通勤ラッシュ時だから大変じゃない?』
『大丈夫だよ!慶太郎だって仕事終わって帰ってきたばっかりで疲れてるんだから!早く寝てよ!じゃあ行ってくるね』
『うん。行ってらっしゃい』
壮ちゃん!もうじき桜も満開です。あー春休みだよな。行ってみるか。
『お義母さん!お久しぶりです。ご迷惑をおかけしてすいませんでした。入ってもいいですか?』
『慶ちゃん!おかえり!入ってもいいって自分の家じゃない。悠達も大きくなったよ!会ってあげて』
『はい。お邪魔します。親父は帰ってきてますか?』
『そうだね。たまにかな。忙しいみたいだよ。慶ちゃん!どうしてたのよ?大丈夫だったの?心配してたんだよ!もう18歳だっけ?』
『そうですね。今年19歳になりますけど。ご心配をおかけしました。俺はもう自分で稼いで生きていけるようになったので大丈夫です』
『そう。慶ちゃん!ごめんね!慶ちゃんの誕生日を私お祝いしてあげられなくて。悠之心と一緒だったんだよね。慶ちゃんの11歳の誕生日に悠之心が生まれたからしてあげられなくて12歳の時には中学受験の為に夜遅くまで塾だったしお父さんに受験勉強の邪魔になるって言われて出来なかった。悠と一緒にしてあげたかったのに。慶ちゃんが中学生になって帰ってきた時には慶ちゃんに避けられてるようで家にも帰ってきてくれないし結局1度もお祝いしてあげられなかった。慶ちゃん!ごめんなさいね』
『いえ。俺はなんとも思ってませんし俺が悪いんです。すいません』
『あっ!慶兄ちゃんだ!おかえり!』
『悠!大きくなったね。もう小学生か。早いな』
『うん!僕もうすぐ2年生だよ!』
『そう。学校は楽しい?』
『うん!楽しいよ!どうして慶兄ちゃんは帰ってこないの?』
『俺は仕事があるからね。龍と虎は?』
『お昼寝してる!たぶんもうすぐ起きるよ!』
『そっか。起きたらおもちゃ買いに行こうか?俺は全然お前らに何もしてあげられてないね』
『うん!行きたい!』
お義母さん!俺はやっぱりこの家はなぜか落ち着きません。すいません。けしてお義母さんのせいではありませんから。俺が弱いだけです。今年4歳になる龍と虎を見ているとチビだった頃の俺を思い出すよ。壮ちゃん!俺はこの家でも壮ちゃんにお尻を叩かれて泣いていたね。お受験なんかしたくないって困らせてばかりだった。約3年ぶりの実家は少しリフォームされていたぐらいであまり変わらないのにやっぱり俺の居る場所じゃない気がするよ。
『じゃあな!悠!龍!虎!またおもちゃ買いに行こうね』
『うん!また帰ってきてね!慶兄ちゃん!』
『バイバイ!にーちゃん!』
『バイバーイ!』
『うん。お義母さん!ご迷惑をおかけすると思いますが慎二郎をよろしくお願いします。学校にはちゃんと行っていますか?』
『うん!行ってるよ!中高一貫の進学校だから頑張ってるみたい!慶ちゃん!嫌かも知れないけどまたたまには帰ってきてね!体に気をつけてよ!』
『はい。ありがとうございます。では失礼します。お邪魔しました』
壮ちゃん!俺はお義母さんの優しさに今だにどう接していいのかわかりません。やけに疲れてしまいます。悠達はちゃんと母親に愛されているようで安心しました。もう何年親父の顔を見ていないんだろう。小さい頃からあまりいなかったから親父の顔をなんだかはっきり思い出せないぐらいだよ。お母さんの顔は今だにはっきりと覚えているのにね。お母さんが笑った顔を俺は見た事がないよ。怒っている顔と死んだ顔は忘れる事が出来ないでいるのに。お母さんは俺に何をしたかったんだろう。俺に自殺を見せつけてどうしたかったの?俺が小学校受験に受からず中学校に受かってしまった事はそんなに許されない事だったんですか?俺がバカですいませんでした。きっと俺が中学受験に受かってしまった事であなたのプライドを傷つけたんですよね?小学校受験に落ちたくせに中学受験なんかしなけれは良かったんでしょ?そうすればあなたのプライドは守られた。そしてあなたはまだ生きていたはずですよね?本当に俺がバカでごめんなさい。俺がようやく出した答えは合っていますか?合っていますよね?もうこれ以外に答えが見つけられません。俺が魁聖中学に合格しましたと電話口で報告したらあなたは少し怒った声でお祝いしてあげるから今から来なさいと言ってくれました。俺は急いであなたの元へ向かったんですよ。勘違いした大きな喜びを抱いて。あなたのお祝いは俺への復讐でしょ?儚い桜のように俺の希望は一瞬で絶望に変わりました。あなたが自殺した姿を俺に刻み込み俺があなたを忘れることがないようにお祝いしてくださいましたね。お母さん!大丈夫ですよ。俺があなたを忘れる事はありません。お母さん!それでも俺はきっと今でもあなたを愛しています。出来の悪い息子ですいませんでした。俺は許されない事を2つ背負って生かされるだけ生きていきます。