いつか君に届け
2人きりの卒業式
『慶ちゃん。いつでも帰っておいでね。慶ちゃんのお部屋はそのままにしておくからね。小学校の卒業式には出るんでしょ?前の日にでも戻っておいでよ。慶ちゃんの卒業式に着る服を準備しておくね』
『いらないです。卒業式に出る気はありません。もう僕の事は忘れて下さい。僕の事はいないものだと思ってくれと最初に言ったはずです。そういうのがウザイんですよ』
『ごめん。慶ちゃん。ごめんね』
お義母さん。僕にも優しくしてくれてありがとうございます。あなたは悪くない。それなのに僕は最低です。
『慶太郎!行こうか。帰ろう。君の部屋をいちお準備したんだけど必要な物があったら言ってくれよ』
『うん。壮ちゃん。お父さんもやっぱり僕が嫌いだったんだね。僕は生まれてきてはいけない存在だった』
『慶太郎!それは違うよ!お父さんもお母さんもただお前の愛し方がわからなかったんだと俺は思う。俺は慶太郎が生まれてきてくれたから慶太郎と出逢えたし慶太郎が生まれてきてくれて良かったと思っているよ。元気に生まれてきてくれてありがとう慶太郎』
『僕は生まれたくなかったよ』
『ここが今日から暮らす君の部屋だよ。だいたいの物は揃えたつもりなんだけどあとは魁聖中学の制服の寸法をはかりに行かないとね。慶太郎!明日は俺の知り合いの先生が君と会って話しをしたいと言っているんだけど会ってくれる?無理にとは言わないけど』
『なんで?会わないよ。僕は人と関わりたくないんだ。メンタルケアでもするつもり?壮ちゃん!僕はもう壊れたんだ。割れた茶碗は元に戻らないって知らないの?無駄だよ。どんなに優れた接着剤をつかっても1度割れたものは所詮割れた茶碗だよ。うまく偽ってもヒビは入ったままだ』
『慶太郎!君は俺の知らない間に難しい事もいっぱい覚えたんだね。別にメンタルケアの先生ではないんだけどな。でも慶太郎が会いたくないなら無理には言わないよ。じゃあ俺は夕飯の準備をするからね』
『うん。壮ちゃん!狭い部屋だね』
『悪かったな。慶太郎!でもこれが普通なんだけどね。なんでも慣れだよ。慶太郎も手伝ってくれよ。俺だって料理は得意ではないんだし』
『そんなの家政婦に頼めばいいじゃん。僕は出来ないよ!』
『慶太郎くん!一般的に家政婦なんかいる家は少ないんだよ。俺は君と同じ歳の子に出逢った事があるんだけど毎日食べる事に困っている子だっているんだよ。世の中にはね。コラ!慶太郎!どこに行くの?』
『散歩。この街に何があるかわからないしゲームだってないじゃん。ゲームぐらい自分で買える。僕はもう勉強する必要ないでしょ。もう頑張ったんだから。全て無駄だった。僕の時間を返してほしいよ。あんな奴らが親だなんて吐き気がする』
『慶太郎!親にたいしてあんな奴らとはなんだ?どんな親であろうと君を生んでくれたのはお母さんで君が不自由なく生活出来たのはお父さんが一生懸命働いていてくれたおかげだよ。今はわからないだろうけど親にたいして暴言は慎みなさい。 わかったね?』
『わかんねーよ!嘘ばっかりだ。大人なんか嘘つきじゃん!壮ちゃんだって同じだ!お母さんは僕の事を嫌いだから食事だって一緒にとってくれなかったんでしょ?壮ちゃんは僕が大事な時期だからって言ってたじゃん!受験が終わったって何一つ変わらなかったよ!僕が受験を頑張らなかったからなんだろうと思っていたから中学受験は必死に頑張ったよ!もうこれ以上頑張れないくらい頑張った!それなのに僕へのお祝いは自殺だ。僕の事を嫌いだったんじゃないの?嫌いなら嫌いだって言ってくれた方がまだマシだよ。小学校受験に受かっていたら良かったんでしょ。あんなクソ親の為に僕は9年間も受験、受験って2回もやらされたんだ!痛い!なんでぶつの?壮ちゃんも僕が受験に受からないバカだったから嫌いなんでしょ?僕なんか捨てればいいじゃん!僕は施設でいいよ!僕には居る場所なんかない。生まれたのがそもそも間違いなんだ』
『もういい。そんな言葉聞きたくない。親にたいしてクソ親なんて言うんじゃない。こっちへ来なさい。慶太郎!お仕置きだ』
『嫌だよ!もう僕は壮ちゃんの知ってた僕じゃない!もうすぐ中学生なんだ!いや!やめて!痛い!いたっ!やめて!痛い!痛いよ!ごめんなさい!痛い!っく、いたっ!』
『慶太郎!俺はお前の事が大好きだよ。ずっと忘れた事なんてなかった。これからはお前に俺の愛情が届くように努力するよ。だから生まれたことが間違いだなんて言わないでくれ』
『壮ちゃん?泣いているの?僕なんかの為にどうして泣くの?ごめんなさい。壮ちゃん。僕も壮ちゃんにずっと会いたかったんだよ。僕には壮ちゃんしかいなかったのに全然会いにきてくれないんだもん。僕も壮ちゃん大好きだよ!』
『ありがとう慶太郎。会いに行かなくて悪かった。きっと君はまた受験をさせられるんだろうと思って俺は小学校受験を失敗させてしまったから会いに行く勇気がなかったんだ。ごめんな慶太郎。今日はこれで許してあげるけどこれから俺達は一緒に暮らすんだからちゃんとルールを作ろうね。ルールを破れば小さい頃みたいにお尻を叩くよ。反抗期にもなってるしね。わかった?』
『えー!痛いよ!わかった。もう叩いてるじゃん!』
『それからお金は俺が預かっておく。通帳を作ってやっただろ?まだ残ってるの?今持ってるお金は通帳に入れて俺が預かっておくよ。君は子供のくせにお金を持ちすぎているんだ。お小遣いは毎月俺が渡すからね。ちゃんと考えて使うんだよ!それから電車の定期を落としていただろ?ちゃんと物の管理をしなさい。めんどくさいってポケットに入れるんじゃなくちゃんと定期入れにしまいなさい。慶太郎とのルールはいっぱいになりそうだね』
『どうして僕が定期を落としていたのを知っているの?』
『俺が当時勤務していた病院と君が通っていた塾が同じ駅だったんだろうね。君と同じ歳で毎日食べる事にも大変だった子が駅の近くで拾ったんだ。俺が駅員さんに届けてこようとふと名前を見て驚いたよ。慶太郎の定期だったからね。もしかして会えるんじゃないかってずっと期待していたけど神様の計らいはなかった。でも今こうして君とまた再会し君と暮らす事になったんだから神の考えがあっての事だろうし俺はただ慶太郎に今までしてやれなかった事をさせてもらうだけだよ。さあ夕食の準備をしよう』
『うん!でも僕出来ないってば!』
『俺だってそんなに上手くないよ。言っとくけどわがままは許さないよ。出されたものは残さず食べる!いいね!君にはもう家政婦はいないんだ。だいたい小さい頃の君に教えてきたんだけどな。もう忘れたのか?』
『忘れた!もう覚えてないよ!6年も前の話しじゃん』
『慶太郎は忘れたって言うのが相変わらず得意だね』
壮ちゃんは僕の為にしばらく休暇をとってずっと一緒にいてくれた。時々カウンセリングみたいなものを受けに連れて行ってもくれた。でも僕の壊れた心は元に戻る事はなかったみたいだ。僕はしばらく1人で眠る事が出来ず壮ちゃんが一緒に寝てくれた。卒業式に壮ちゃんは出るように言ったけど僕は行かなかった。お義母さんからは卒業式用の洋服が送られてきていたけど僕は袖を通す事もなく実家に送り返してしまった。僕がお母さんに許されることは二度と無くなったんだ。チャンスを無くした僕はこれから何を頑張っていけばいいんだろう。僕が生きているとお義母さんや色んな人達を傷つけるだけのような気がするよ。でも壮ちゃんはいつも僕を大切に思ってくれているのが伝わる。僕は生きてていいの?壮ちゃんの人生に迷惑をかけませんか?僕はここに居てもいいのかわからないけど僕の家より居心地がいいです。壮ちゃんの料理はお世辞でもうまいとは言えない料理だったけど自分の部屋で食べていた料理は豪華だったはずなのに何も味を感じなかった。壮ちゃんが作る料理は見た目は悪いし美味しい時とまずい時があったよ。僕は味覚を感じる事が出来るようになったみたいです。壮ちゃんと幼い頃一緒に食事を共にしていた時は僕にも美味しい!まずい!嫌い!って感じる力を持っていたもんね。忘れていた感覚を思い出してきました。お義母さんと1度くらい食事をすれば良かったな。せっかく僕に声をかけてくれていたのにね。お義母さんすいませんでした。
『慶太郎!君の小学校の卒業証書が届いたよ。君のお義母さんが送ってくれた。小学校のアルバムも入ってるよ。君は本当にかわいい顔をしているのに無愛想に写ってるね。大切にしまっておきなさい』
『いらない!』
『いらないじゃないでしょ。慶太郎!卒業式をするよ!俺と2人で!』
『なんで?そんなことめんどくさいよ』
『大切な儀式だよ。君の節目だからね。6年1組。高見慶太郎くん!高見慶太郎くん!』
『もうーめんどくさいなー。はい!』
『小学校の6年間よく頑張りました。慶太郎!本当によく頑張ってきましたね。君は偉いよ。小学校の全課程を終了した事をここに証します。卒業おめでとう!高見慶太郎くん!そして中学校からは結城慶太郎くんです。中学校生活も頑張っていきましょう!俺も一緒に努力します』
『はい!ありがとうございます。結城慶太郎もう少し頑張ってみます!』
お義母さん!僕は壮ちゃんと2人きりで簡単な卒業式をやりました。そしてお義母さんがわざわざ送ってくれた卒業証書を壮ちゃんから受け取りました。ありがとうございます。
『いらないです。卒業式に出る気はありません。もう僕の事は忘れて下さい。僕の事はいないものだと思ってくれと最初に言ったはずです。そういうのがウザイんですよ』
『ごめん。慶ちゃん。ごめんね』
お義母さん。僕にも優しくしてくれてありがとうございます。あなたは悪くない。それなのに僕は最低です。
『慶太郎!行こうか。帰ろう。君の部屋をいちお準備したんだけど必要な物があったら言ってくれよ』
『うん。壮ちゃん。お父さんもやっぱり僕が嫌いだったんだね。僕は生まれてきてはいけない存在だった』
『慶太郎!それは違うよ!お父さんもお母さんもただお前の愛し方がわからなかったんだと俺は思う。俺は慶太郎が生まれてきてくれたから慶太郎と出逢えたし慶太郎が生まれてきてくれて良かったと思っているよ。元気に生まれてきてくれてありがとう慶太郎』
『僕は生まれたくなかったよ』
『ここが今日から暮らす君の部屋だよ。だいたいの物は揃えたつもりなんだけどあとは魁聖中学の制服の寸法をはかりに行かないとね。慶太郎!明日は俺の知り合いの先生が君と会って話しをしたいと言っているんだけど会ってくれる?無理にとは言わないけど』
『なんで?会わないよ。僕は人と関わりたくないんだ。メンタルケアでもするつもり?壮ちゃん!僕はもう壊れたんだ。割れた茶碗は元に戻らないって知らないの?無駄だよ。どんなに優れた接着剤をつかっても1度割れたものは所詮割れた茶碗だよ。うまく偽ってもヒビは入ったままだ』
『慶太郎!君は俺の知らない間に難しい事もいっぱい覚えたんだね。別にメンタルケアの先生ではないんだけどな。でも慶太郎が会いたくないなら無理には言わないよ。じゃあ俺は夕飯の準備をするからね』
『うん。壮ちゃん!狭い部屋だね』
『悪かったな。慶太郎!でもこれが普通なんだけどね。なんでも慣れだよ。慶太郎も手伝ってくれよ。俺だって料理は得意ではないんだし』
『そんなの家政婦に頼めばいいじゃん。僕は出来ないよ!』
『慶太郎くん!一般的に家政婦なんかいる家は少ないんだよ。俺は君と同じ歳の子に出逢った事があるんだけど毎日食べる事に困っている子だっているんだよ。世の中にはね。コラ!慶太郎!どこに行くの?』
『散歩。この街に何があるかわからないしゲームだってないじゃん。ゲームぐらい自分で買える。僕はもう勉強する必要ないでしょ。もう頑張ったんだから。全て無駄だった。僕の時間を返してほしいよ。あんな奴らが親だなんて吐き気がする』
『慶太郎!親にたいしてあんな奴らとはなんだ?どんな親であろうと君を生んでくれたのはお母さんで君が不自由なく生活出来たのはお父さんが一生懸命働いていてくれたおかげだよ。今はわからないだろうけど親にたいして暴言は慎みなさい。 わかったね?』
『わかんねーよ!嘘ばっかりだ。大人なんか嘘つきじゃん!壮ちゃんだって同じだ!お母さんは僕の事を嫌いだから食事だって一緒にとってくれなかったんでしょ?壮ちゃんは僕が大事な時期だからって言ってたじゃん!受験が終わったって何一つ変わらなかったよ!僕が受験を頑張らなかったからなんだろうと思っていたから中学受験は必死に頑張ったよ!もうこれ以上頑張れないくらい頑張った!それなのに僕へのお祝いは自殺だ。僕の事を嫌いだったんじゃないの?嫌いなら嫌いだって言ってくれた方がまだマシだよ。小学校受験に受かっていたら良かったんでしょ。あんなクソ親の為に僕は9年間も受験、受験って2回もやらされたんだ!痛い!なんでぶつの?壮ちゃんも僕が受験に受からないバカだったから嫌いなんでしょ?僕なんか捨てればいいじゃん!僕は施設でいいよ!僕には居る場所なんかない。生まれたのがそもそも間違いなんだ』
『もういい。そんな言葉聞きたくない。親にたいしてクソ親なんて言うんじゃない。こっちへ来なさい。慶太郎!お仕置きだ』
『嫌だよ!もう僕は壮ちゃんの知ってた僕じゃない!もうすぐ中学生なんだ!いや!やめて!痛い!いたっ!やめて!痛い!痛いよ!ごめんなさい!痛い!っく、いたっ!』
『慶太郎!俺はお前の事が大好きだよ。ずっと忘れた事なんてなかった。これからはお前に俺の愛情が届くように努力するよ。だから生まれたことが間違いだなんて言わないでくれ』
『壮ちゃん?泣いているの?僕なんかの為にどうして泣くの?ごめんなさい。壮ちゃん。僕も壮ちゃんにずっと会いたかったんだよ。僕には壮ちゃんしかいなかったのに全然会いにきてくれないんだもん。僕も壮ちゃん大好きだよ!』
『ありがとう慶太郎。会いに行かなくて悪かった。きっと君はまた受験をさせられるんだろうと思って俺は小学校受験を失敗させてしまったから会いに行く勇気がなかったんだ。ごめんな慶太郎。今日はこれで許してあげるけどこれから俺達は一緒に暮らすんだからちゃんとルールを作ろうね。ルールを破れば小さい頃みたいにお尻を叩くよ。反抗期にもなってるしね。わかった?』
『えー!痛いよ!わかった。もう叩いてるじゃん!』
『それからお金は俺が預かっておく。通帳を作ってやっただろ?まだ残ってるの?今持ってるお金は通帳に入れて俺が預かっておくよ。君は子供のくせにお金を持ちすぎているんだ。お小遣いは毎月俺が渡すからね。ちゃんと考えて使うんだよ!それから電車の定期を落としていただろ?ちゃんと物の管理をしなさい。めんどくさいってポケットに入れるんじゃなくちゃんと定期入れにしまいなさい。慶太郎とのルールはいっぱいになりそうだね』
『どうして僕が定期を落としていたのを知っているの?』
『俺が当時勤務していた病院と君が通っていた塾が同じ駅だったんだろうね。君と同じ歳で毎日食べる事にも大変だった子が駅の近くで拾ったんだ。俺が駅員さんに届けてこようとふと名前を見て驚いたよ。慶太郎の定期だったからね。もしかして会えるんじゃないかってずっと期待していたけど神様の計らいはなかった。でも今こうして君とまた再会し君と暮らす事になったんだから神の考えがあっての事だろうし俺はただ慶太郎に今までしてやれなかった事をさせてもらうだけだよ。さあ夕食の準備をしよう』
『うん!でも僕出来ないってば!』
『俺だってそんなに上手くないよ。言っとくけどわがままは許さないよ。出されたものは残さず食べる!いいね!君にはもう家政婦はいないんだ。だいたい小さい頃の君に教えてきたんだけどな。もう忘れたのか?』
『忘れた!もう覚えてないよ!6年も前の話しじゃん』
『慶太郎は忘れたって言うのが相変わらず得意だね』
壮ちゃんは僕の為にしばらく休暇をとってずっと一緒にいてくれた。時々カウンセリングみたいなものを受けに連れて行ってもくれた。でも僕の壊れた心は元に戻る事はなかったみたいだ。僕はしばらく1人で眠る事が出来ず壮ちゃんが一緒に寝てくれた。卒業式に壮ちゃんは出るように言ったけど僕は行かなかった。お義母さんからは卒業式用の洋服が送られてきていたけど僕は袖を通す事もなく実家に送り返してしまった。僕がお母さんに許されることは二度と無くなったんだ。チャンスを無くした僕はこれから何を頑張っていけばいいんだろう。僕が生きているとお義母さんや色んな人達を傷つけるだけのような気がするよ。でも壮ちゃんはいつも僕を大切に思ってくれているのが伝わる。僕は生きてていいの?壮ちゃんの人生に迷惑をかけませんか?僕はここに居てもいいのかわからないけど僕の家より居心地がいいです。壮ちゃんの料理はお世辞でもうまいとは言えない料理だったけど自分の部屋で食べていた料理は豪華だったはずなのに何も味を感じなかった。壮ちゃんが作る料理は見た目は悪いし美味しい時とまずい時があったよ。僕は味覚を感じる事が出来るようになったみたいです。壮ちゃんと幼い頃一緒に食事を共にしていた時は僕にも美味しい!まずい!嫌い!って感じる力を持っていたもんね。忘れていた感覚を思い出してきました。お義母さんと1度くらい食事をすれば良かったな。せっかく僕に声をかけてくれていたのにね。お義母さんすいませんでした。
『慶太郎!君の小学校の卒業証書が届いたよ。君のお義母さんが送ってくれた。小学校のアルバムも入ってるよ。君は本当にかわいい顔をしているのに無愛想に写ってるね。大切にしまっておきなさい』
『いらない!』
『いらないじゃないでしょ。慶太郎!卒業式をするよ!俺と2人で!』
『なんで?そんなことめんどくさいよ』
『大切な儀式だよ。君の節目だからね。6年1組。高見慶太郎くん!高見慶太郎くん!』
『もうーめんどくさいなー。はい!』
『小学校の6年間よく頑張りました。慶太郎!本当によく頑張ってきましたね。君は偉いよ。小学校の全課程を終了した事をここに証します。卒業おめでとう!高見慶太郎くん!そして中学校からは結城慶太郎くんです。中学校生活も頑張っていきましょう!俺も一緒に努力します』
『はい!ありがとうございます。結城慶太郎もう少し頑張ってみます!』
お義母さん!僕は壮ちゃんと2人きりで簡単な卒業式をやりました。そしてお義母さんがわざわざ送ってくれた卒業証書を壮ちゃんから受け取りました。ありがとうございます。