輝く光の中で
母からの連絡で、父が早々帰って来た。

「万梨阿、産むことは許さん!」

「お願い、お父さん、産ませて!お願い!」

「駄目だ!」私と、両親との攻防戦が始まった。

何話しても無駄だと思い、今は一人で考えたかったので
部屋に鍵をかけて、閉じこもり、一人、ベットで泣いて過ごした。

どうしても産みたい。でも両親たちは許してはくれない・・。

そんなジレンマの中、翌日、智と莉那がやって来た。

コンコン♪

「万梨阿、俺だ。鍵を開けてくれ。頼む」

「嫌、ほっといて・・・」

「万梨阿、私よ。万梨阿、私ならいいでしょ?ねー、智は入れないから
 私だけでも、中に入れて・・・お願い」

莉那の声を聴き、ホッとしたのもあって、莉那だけを部屋に入れた。

「万梨阿、聞いたわ。大丈夫?悪阻は、酷くないの?」

「うん。今の所、大丈夫・・・。私・・・この子・・産みたい」

莉那に言いながら、私は、また泣きじゃくった・・・・。

「解ってるよ。万梨阿、大丈夫。私が、皆を説得するから。
 だから、もう泣かないで。あなた、お母さんになるんでしょ。
 泣いてなんかいられないのよ。」

そう、優しく莉那は、私の背中を撫でてくれた。
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