輝く光の中で
俺は、気が付いたら、病院のベットの上だった。

「気が付いたか、アル?」

「フェリックスか?」

「あぁー久しぶりだな・・・アル、どうしたんだ?」

「お前には、関係ないだろ!」

「残念なことに、俺は、ここの医者さ。お前は、俺の患者なの」

「だからって、話をする必要はないだろ!早く、この点滴を
 外せ」

「駄目だね。これ外したら、お前、また食べないだろ。セドリック
 とエリオットが泣きそうな顔をしていたぞ」

「ふん、お前に俺の気持ちが分かるか・・・」

「あぁー、解らないね。少なくとも、お前よりは、セドリックや
 エリオットの気持ちはわかるよ。だからお前の気持ちは、
 わからん・・・」

「とにかく、誰とも話をしたくない。出て行ってくれ!」

「・・・・・・・・。またあとで、来る・・・」


廊下では、セドリック、エリオット、エドワードの三人が
待っていた。

「フェリックス、アルの容態は?」セドリックが口を開き

「あぁー、栄養失調とかなりのストレスによって胃炎も起こしている
 暫くは、入院だな。そうでないと、あの骨折も良くならん」

「そうか・・・。頼む、アルを助けてくれ・・・」エリオットが
懇願する。

「しかし、いったいアルに何があったんだ。あいつは、
 本当に温厚で、誰にでも優しい男だったはずだが・・・?」


「「「・・・・・・・・・・。」」」

「そうか、言えないってことだな。仕方ない、とりあえず
 状態が良くなるまで、入院だ!」
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