輝く光の中で
既に、暦では、8月に入った。

王室の中では、アルが、骨折と胃炎で入院しているのは、
承知していたが一向に退院の目途は立っておらず、アルの
両親も妹のローズマリーも心配していた。

「お父様、お兄様の容態はどんななんですか?」

「わしも、エドワードからの報告しか受けていなくて
 見舞いに行こうにも、アルが見舞いを全部断っているそうだ」

「困りましたね・・・。あなた、やはり、あれはやり過ぎ
 だったのではないですか?このまま、アルが壊れるような
 事にでもなったら・・・・・。」

「お母様、大丈夫ですわ。きっとお兄様は、立ち直りますわ」

「そうだといいんだけど。セドリック達は、随分困っていましたし
 何も食べずに、3日も過ごしていたなんて・・・・」

「でも、私たちがした事は、全て、アルの為だ!きっと
 解ってくれるさ・・・・」と、父は自分のしたことを正当化
するように呟いた。

そんな、親子で会話をしている中、エドワードが、突然入って来た。

「申し訳ありません。陛下」

「どうした。エドワード。」

「はい、申し上げにくいのですが、アルフレッド様が
 病院を抜け出しました・・・」

「なに・・・・」「「えっ」」

「探せ! とにかく探し出せ!エドワード、早急にだ!」

「はい、かしこまりました」

ローズマリーは、兄の起こした行動に、眩暈がしそうだった。
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