輝く光の中で

エドワードと、別れ、一人、庭に出て、万梨阿の事を考えていた。

ガサッ・・・・・物音がして、振り向いたら

「あっ、すみません。ローズマリーを捜していたら、迷ってしまって・・」

「クスッ、マリーなら、母屋にいるんじゃないかな？」

「はい、すみません」と、クリスティーナは、また真っ赤な顔をして
地面に頭が付くんじゃないかと思うほど、頭を下げていた。

「クスクスッ、そんなに頭下げてると、頭、ぶつけるよ・・クスッ」

「・・・・・・。」よく真っ赤な顔をする子だな～と、思っていたら

「クリスティーナ～　どこ～？」と、マリーが呼んでいた。

「ほら、呼んでるよ。向こうだよ」

「はい、ありがとうございます」と、言い、彼女は走ってマリーの
元へ行った。

それから、何回か、屋敷にクリスティーナが遊びに来るように
なっていた。

俺は、いつも会うわけではなかったが、たまに会えば、少しずつでも
話をするようになっていった。

クリスティーナは、マリーと同じ、高校、大学と進んでおり、
クレメレン国のハルストローム侯爵の娘だった。

彼女は、高校１年の時、昔から興味を持っていた日本へ
高校の交換留学生として、１年日本に暮らしていた事が
あって、日本語にも長けていた。

彼女と話していると、日本が身近にあるように感じ
万梨阿のいない寂しさを、クリスティーナの話を
聞くことで、寂しさが薄れていくような錯覚に襲われていた。