輝く光の中で

side アルフレッド

万梨阿の消息が、完全に解らなくなった・・・・。

この事実は、俺の心の奥に、深い傷をつけた。

本当に、これから先、万梨阿に会える事は、ないのだろうか？

雨に打たれながら、少しずつ冷静さを取り戻した俺は、自分の中の
万梨阿を分析してみた・・・・。

万梨阿の賢さ、世界経済を読む力、ましてやあの兄が近くにいるなら
万梨阿は、あの兄と共に、企業人として、社会に名を馳せるのでは
ないだろうか・・・・・。

そうだ、万梨阿は、特にあの兄は、一般人では終わらない
はずだ。

それなら、俺も世界で、活躍できるような男になれば、
いつか万梨阿にたどり着けるのではないだろうか！？

幸い、万梨阿と知り合う前から、経営学の事に関しては、かなり
勉強していたし、大学に入ってから、俺も株と為替は少し
やっていたのだが、万梨阿といるようになってから、日本の企業
に関しても、だいぶ教えてもらい、かなり俺の知識も増えた。

そうだ、この全ての知識を使い、この国の為に、この国の民の為に
出来る事をしよう。

そして、クレメレン王国を、世界各国から注目を浴びれるように
していくことが、俺の出来ることだはないのか！？

まだまだ国全体を見渡した時、国民が住みやすい国には
少し弱い部分がある。

それを強化できるような会社を立ち上げ、クレメレンの良さを
世界中にアピールし、注目を浴びるようになれば、いつか
万梨阿に、巡り合えるような気がする。

俺が、万梨阿にふさわしい男になった時、俺は、万梨阿に
再び会えるような気がしてきた・・・。

そう考えれば、これから先、やるべき事が沢山ある。

今、俺は、試されているのかも知れない。

苦しい時ほど、人間は努力をするべきなのかも知れない・・・。

俺は、気持ちを入れ替え、再び万梨阿に会える事が出来るように
頑張ることを、心に誓った。