輝く光の中で
それからは、早かった。

年が開ける前に、父やセドリックとエリオット、エドワードを
集めて、俺は、起業の話をした。

いずれは、王位を継ぐにしても、今はまだそんなに王室の仕事が
あるわけではない。

だから折角学んだ事を生かすためにも、起業し、軌道にのせ、
いずれは、セドリックかエリオットに任せるつもりでいることを
伝えた。

父は、若いうちに、やってみたいことはしてみろ!

と、応援してくれることになったが、あくまでも、自分たちの
資金だけでやって行くように!と、釘を刺された。

俺達4人は、起業に向けて、走り出した。

年が明けて、俺とマリーは、社交界にデビューした。

『王室の王子と姫』と、新聞各社に紹介され、インタビューを
受けたりと、暫くは時の人だった。

マリーの友人のクリスティーナも、新年のパーティーに参加していて
俺達の正体が分かって、とても驚いていた。

そして、クリスティーナから、あの雨の日の謝罪を受けた。

俺も随分大人げなかったと、反省していたので、お互い、
この件は、気にしないで、これまで通りにしようと、話した。

今年は、俺にとって、全てが新しく始まる年になる。
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