輝く光の中で
帰国した夜、早速、爺さん達と、伯父さん達に集まってもらい、
万梨阿の妊娠を伝えた。

基本、産ませることに賛成した、俺達に、今後の事を聞いてきた。

もちろん、俺が、考えた作を話した。

『万梨阿の妊娠・出産は時期が来るまで公にしない』

『社交界デビューは、予定通り、万梨阿がと言うより、莉那が
 大学卒業と同時に行う』

『俺達のデビューに合わせて、俺と莉那の婚約発表を行い
 少しでも、万梨阿に向く目を避ける』

『万梨阿には、九条の広告塔、そしてグループの医療・医薬品・福祉施設
 の業務に携わって貰う』

『万梨阿の担当以外は、全て俺が担当する』

『生まれてくる子供は、はじめから九条の籍に入れる事』等を

その場で、約束し、これに伴っての万梨阿はともかく莉那の教育
を、全面的に俺がすることになった。

社交界デビューすれば、否応なしに表舞台に立たなくてはならない。

万梨阿が、出るようになれば、必ずスキャンダルが生まれる。

その対策も、今からシナリオを作って、噂が出始めたと同時に
万梨阿には、『悲劇のヒロイン』として、噂を流すつもりだ・・・。

そう、『万梨阿には、将来を誓い合った恋人がいたが、病気に
侵されて、呆気なくなくなり、恋人が亡くなった後に、妊娠が
解り、忘れ形見として子供を産んだ』

その筋書きで、噂を意図的に流すつもりでいた。
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