輝く光の中で
そんなパーティーなど、楽しいはずもなく、適当にクリスと
話をし、俺は、早々にその会場を後にした。

年が明けても、何度か同じようなパーティーが開催されたが、
俺は必要以上に、どの娘ともしゃべることはなかった・・・。

そのうち、パパラッチは、花嫁候補1番を、『ハルストローム侯爵の
 令嬢、クリスティーナ』が、1番有力候補と、新聞や週刊誌に書き
たてるようになって行った。

そうなると、俺ばかりかクリスにもパパッラチが付き、本当に
困ってしまった。

思い余った俺は、父上に

「申し訳ないですが、これ以上騒ぐようなら、こちらにも考えが
 ありますので、王室から箝口令をしいてください・・・。」

「もし、箝口令をしかなかったら、どうするつもりだ?」

「しばらく、国を出ます・・。留学という形で、暫く外国に
 行きます・・・。」

「・・・・・。解った。加熱する報道は慎むように、王室から
 箝口令を出そう。」

「よろしくお願いします。」

「ところで、クリスティーナでは、ダメなのか?」

「彼女の事は、素晴らしい女性だと思います。でも、マリーと
 同じような位置づけなんです・・・。」

「そうか・・・。わし等は、クリスティーナとお前が結婚して
 くれるのを望んでる・・。」

「・・・・失礼します。」

そう言い残して、宮殿を後にした・・・。
< 148 / 239 >

この作品をシェア

pagetop