輝く光の中で
父上達の思いも、元老院達の思いも解っている・・・。

しかし・・・・。自分が、実は、クリスとのキスで、俺自身が
反応しなかったのだ・・・・。

激しいキスだったのだが、なぜか頭の片隅に万梨阿の笑顔が
浮かんでいた・・・。

そのせいか、俺の分身は、全く反応しなかった・・・。

万梨阿と別れてから、一度も女を抱いていない・・・。

万梨阿との日々があまりに濃すぎたせかも知れないが、
もしかすると、俺は、万梨阿以外にセックスは出来なくなって
いるのかも知れない・・・・。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

4月に入る頃には、一連の騒動も、王室が箝口令をしいたおかげで
、随分静かになった。

おかげで、仕事も順調に進み、ある日、エドワードから

「実は、我が国で、『プラント・エンジニアリング』の会社が
 日本の会社と提携して、新エネルギーの開発に力を入れる
 事になったんです。そして、それは、国でも後押しすることが
 決まったんですが、たまたまその会社が、私達の業務内容と同じ
 事に力を入れていて、今日本で、かなりいい結果が出ている
 らしいんです。」

「それは、どこの会社だ?」

「はい、九条プラント・エンジニアリングです。来月、担当者
 が、日本に行き、九条の会社を視察し、その後九条の会社の役員と
 、担当者が挨拶と、我が国の会社の視察も込めて、来ることになりました。
 出来ましたら、その時に、九条の方から、講演会や勉強会を
 お願いして、今我々のぶつかっている問題点を少しでも解決
 出来るようなヒントを頂けないかと思いまして・・・。」

「そうだな。良い考えかもしれない。よそで上手くいっていても
 我が国で上手くいくとは限らんが、でもヒントにはなるかも
 しれないから、講演会と勉強会を頼もう。
 早速、エドワード、お前から、九条の担当者に連絡を入れて
 検討してもらえるよう、頼んでくれ。」

「はい、かしこまりました。」

これが、運命の再会を果たすことになるとは、思いもよらなかった・・・。

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