輝く光の中で
Side クリスティーナ

大学を卒業して、マリーに誘われて、アルフレッド様の会社に
入社した。

仕事をしたいと、父上に申し上げた際、『そうか、殿下の会社なら
 いいだろう。お前は、殿下の花嫁候補に選ばれている。出来る事なら
 殿下と結婚して欲しいと、私も母も思っているのだよ。そのことを
 よく踏まえて、殿下の側に居なさい。お前が殿下の花嫁になれば
 わがハムストローム家は安泰だ!しっかりやりなさい。なんなら
 既成事実を作っても、殿下をものにしなさい。いいな!クリス』

そう、父から言われ、正直、戸惑いもあったが、私が花嫁候補に
上がっていることを聞き、嬉しかった。

仕事は、毎日忙しく、でも殿下も居たので、楽しかった。

花嫁候補の中では、私が一番殿下の近くにいるのよ!と、
自慢したいくらいだった。

そんな中、殿下の24歳の誕生日のお祝いを、親しいメンバーで
やることになった。

仕事もあったので、夜、クラブで飲んで楽しんだ。

珍しく、殿下はかなり酔っていたので、ここはチャンスと
思っていたら、マリーが『クリス、チャンスをあげるわ』と
言って、殿下の仕事場でもある、マンションに二人っきりになる
事が出来た・・・。

ソファーに横たわっている殿下を見て、思わずキスをしてしまった。

殿下は、眠っていたが、私がキスをすると、ゆっくり目を覚まし
私がいたことに驚いていた。

私は、絶対このチャンスを逃したくなくて、殿下に告白をした。

その直後に、私は殿下に抱きつき、殿下とはずみでソファーに
倒れ込んでしまい、その時、殿下と深いキスをした・・・。

夢のようだった。その先も、進みたいと思っていたら、殿下の
携帯がなり、せっかくのムードが台無しになってしまい、
終いには、殿下に謝られてしまった・・・。惨めだった・・・。

私は、プライドをしっかり持ち、殿下には、今日の事は忘れて欲しいと
そして明日からも、今まで通りに接して欲しい!と、伝え、
その日は、帰ってきた。
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