輝く光の中で

私の思考が、脱線したが、我一族は、今は輝、中心のようだ・・・。

夕食の時、お婆様に爆弾を落とされた・・・

「万梨阿、明日から日中は、家で面倒みるから、保育園なんて
　入れないでね・・・。輝専用のナニーを頼んであるから。」

「はぁー？ナニーですか・・・・？お婆様、それって・・・・」

「うん、ナニーと私と、綾子さんとで輝の面倒を見るのよ！
　楽しみだわ！」

「・・・・・・。」絶句した・・・・智も莉那も呆然としていた。

駄目だ、このままじゃ！　でも、幼稚園に行くまでは、頼んだ方が
良いのかも知れない。

私も、仕事がどうなるかわからないし、輝ばかりを見ているわけには
いかないのが現実だ。

頭を切り替え「お婆様、伯母様、ご迷惑かけますが、輝を
よろしくお願いします。」と、頭を下げた。

「じゃー、早速、明日から預かるわよ！万梨阿は、引っ越しの
　後片付けがあるでしょ！」

「はい、よろしくお願いします」と言いながら、『輝、母を忘れ
　ないで』と、心の中で呟いた・・・。
　
◇　◇　◇　◇　◇　

そして、日本での生活も慣れ始めた頃、輝の1歳の誕生日を迎えた。

当然、お爺様を筆頭に、九条の人間が、全員本宅に集合し
輝の誕生日祝いをした。

父と母は、この日を目がけて来日し、月末のパーティーまで
日本に滞在する予定で、休暇を取って来た。

その間は、私の部屋に泊まることになり、久しぶりの輝との生活に
、両親は大喜びで、父は、『アメリカに帰りたくない！』と、
叔父に我儘を言っていた・・・・。

この人たちの、孫可愛さにも、呆れてしまうわ・・・・。