輝く光の中で
4人は、驚きながらも、どこかすっきりした様子で、その後
楽しく飲んだ。

莉那との婚約も、喜んでくれて、帰国祝いから、婚約祝いに変わり
その日は、日付が変わるまで騒ぎ、輝は、途中で寝てしまったので、
結局、私と輝はそのまま智たちの部屋に泊まった。

翌日は、智は会社があり、朝早くに出勤して行った。

莉那の話では、入社して2年だが、すでに頭角を現しており、
片桐 智は、昨年入社3か月で、先輩達を抜いて営業成績1位になり
周りの社員を驚かせ、彼の冷製さ、物事の判断力、全てが九条に
利益をもたらし、役員たちからも、注目を浴びているらしい・・・・。

そんな彼には、ファンクラブがあって、女子社員の中でし烈な戦いが
あるらしいと、莉那の耳にまで入って来ている・・・・。

パーティー、出席したくないなー・・・きっと智のせいで、
女子社員から、睨まれるよね・・・・まぁー私が兄妹だと
解れば、それはなくなるけど、今度莉那が・・・まぁー負けないか莉那は!

私の不安をよそに、莉那は、今日は、翔君とデートらしく、ウキウキ
している。

私と輝は、元気よく見送って、その後本宅へ行き、輝を預けて
九条の本社へ出向いた。

本社で、今日は、私の秘書になる人を紹介される。

会社に着き、受付で、板倉さんを呼び出してもらい、応接間に案内される。

板倉さんは、『板倉 遼』さんと言い、智の秘書になる人だ。

智が、選んだ人で、第一印象は、『出来る男』だ。

多分、智の腹黒さにも、耐えられるような人なんだと思った。

「初めまして、板倉 遼と申します。この度、智さんの秘書として
 4月から働かさせていただきます。」

「九条 万梨阿です。4月からよろしくお願いします。」

二人で、自己紹介が終わる頃、ドアをノックする音がした。

「はい、どうぞ」と、板倉さんが言うと

「失礼します。」と、20代後半くらいの女性が入って来た。

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