輝く光の中で
「紹介します。こちらが斉藤 楓香さんです。4月から万梨阿さんの
 秘書になります。」

「斉藤 楓香です。よろしくお願いします。」

「九条 万梨阿です。4月からよろしくお願いします。」

お互い自己紹介が終わると、早速仕事の話になった。

既に、この二人には、九条の件や私の事情は知らされており
板倉さんには、「かなり思っていたより、印象が違いました。」と
言われ、斉藤さん、改め楓香さんにも

「もっと、きゃぴきゃぴしているかと思いました・・・」と、
言われた。

確かに、22歳の小娘が、未婚で子供を産み、人に迷惑をかけながら
働こうとしているのだから、軽く見られても仕方ないのだが、
まぁー、二人は、私の性格を、早々に察知したようで、余計な事は
一切言わなかった。

とりあえず、顔合わせが、今日の目的だったので、話の区切りの
良い所で、帰って来た。

本社を出て、改めて、自分がこの会社の一員として、働いて行く
覚悟を決めた。

お爺様、叔父さん、父が守って来た会社を、しっかりと守り
ここで働く人たちを、路頭に迷わすことがないようにして
行かなくてはならない。

自分の持てる限りの力を、注ぐことを、心に誓った。
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