輝く光の中で
いよいよ、今日は、パーティーだ。

会場は、『ホテル・カメリア』の大広間。
1000人近くの人が収容できる。

今日の人数は、本社の人間全員、グループ会社の役職全員、今年の
新入社員全員、かなりの人数だ。

朝から、私たちもバタバタしていた。私達九条の人間は、前日から
このホテルに泊まり、輝に関しては、今日はナニーの佐藤さんに
ホテルの部屋で見てもらうことになっている。

皆の支度が終わり、いよいよ時間になったので、全員でパーティー会場へ
向かった。

最初は、立食で、少し食べてから、いよいよ人事発表が始まる。

私は、莉那と智と三人で食べていたが、途中で智が呼ばれたため
莉那と二人で食べていた。そこへ

「ちょっと、あなた達、智様とどんな関係なの?」と、ケバイ女性が
聞いてきた。

「はい、私達ですか?」と、私が答えると

「そうよ、あなた達よ。智様は、皆の王子様なんだから、抜け駆けは
 禁止よ。あなた達、いったいどこの部署よ?今年の新人?」

「「・・・・・・・。」」

「私たちの、名前を聞く前に、ご自分の名前と部署を言ったら
 どうなんですか!」と、莉那が反論し始めた。

「なんですって!生意気な!私たちは秘書課の人間よ!
 あんた達、いい気にならないでね!」そう、秘書課の女たちが
息巻いていると、後ろから

「莉那、万梨阿、行くぞ!」と、智の声が聞こえて来た。

智が来たために、秘書課のお姉さま方は、そそくさと立ち去った。

「何してたんだ?」

「「・・・・・・・。なんでも、ねぇ!」」と、二人ではもった。
< 159 / 239 >

この作品をシェア

pagetop