輝く光の中で
Side 万梨阿

散歩に出ていた莉那と、輝が帰って来た。

私と智は、支度も整った時に、九条の社員から電話があって、
直接、会場に向かうので、向こうで落ち合う事を話、電話を切った。

「じゃー、莉那、行って来るから、夕ご飯は、輝がいるから、
 ルームサービスを頼むと良い!」

「うん、分かったわ! さぁー輝、莉那ちゃんとお留守番だよ~」

「きゃっ、きゃっ・・・」

「莉那、お願いね。輝、行って来ま~す」

二人で、ホテルのエントランスで、タクシーに乗り、夕食会、会場に
向かった。

九条の社員は、先に着いていたらしく、私たちが最後だった。

智が先に、車から降り、次に私が降りた。

エントランスでは、この国の王子様とお姫様が出迎えてくれていた。

「ようこそ、我、クレメレン王国へ、お待ちしておりました。
 アルフレッド・コンウォールです。」

「こちらこそ、お招きいただき、ありがとうございます。
 九条 智です。」

と、二人が握手を交わして、智がお姫様の方へ移動し、
私が、王子と、向き合った瞬間!

「「・・・・・・・・・・。」」二人で目を見張って驚いた。

しかし、ここは、仕事だ。次の瞬間、気を取り直して

「初めまして、九条 万梨阿と申します。この度は、お招き
 頂き、ありがとうございます。」

「こちらこそ、クレメレンのアルフレッド・コンウォールです。
 遠いところ、来訪くださり、ありがとうございます」

と、握手を交わし、私は、同じようにお姫様にも挨拶した。
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