輝く光の中で
トイレに向かうと、万梨阿の焦った声が聞こえた。

「万梨阿、どうした?」

「アル・・・・お願い、小児科の先生を紹介して。
 同行してきた子供が、熱を出したらししくて・・・」

「分かった」と、言い終わると同時に、万梨阿の兄が来た。

とにかく一大事なので、至急フェリックスに電話を入れた。

「フェリックス、悪いが、日本人の子供がそっちに行くから
 診察してくれ。俺もすぐに向かうから・・・」

「了解、待ってるよ」と、電話を切った。

そして万梨阿の腕を掴み、エドワードに車を用意させ
万梨阿の手を引いて、俺は車に乗り込んだ。

そしたら、後ろから兄の智がついてきて、一緒に車に乗った。

ここから、病院まで15分ほどかかるが、車中は無言だった。

万梨阿の兄は、明らかに不機嫌だった。

そんなのは、無視して、俺は、これからの事を、頭の中で
どうするか考えていた。

考えているうちに、病院に着いたので、万梨阿達を、フェリックスの
所に、案内しそして、中に入ると、昼間の女性が立っていた・・・。

そしてベットに横たわる子供を見て、呆然としていると
フェリックスが、「お母さんは、どっち?」と、聞き
万梨阿が、「私です」と、答えた。

この子は、間違いなく、俺の子だ! 確信した瞬間だった。
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