輝く光の中で
side アルフレッド

万梨阿と子供が処置室に行ったあと、俺は、万梨阿の兄貴に殴られた。

それも、覚悟の上だった。あの時、父上達に万梨阿の事を説得出来なかった
のは、俺だ。

今こうして、万梨阿に子供がいるという事は、並大抵な事ではなかったと
思う。

俺が、意地になって荒れていた時、すでに万梨阿は妊娠が発覚して
いたことになる

万梨阿には、本当につらい思いをさせたと思うが、でも万梨阿が俺の子
を産んでくれたことは、本当に嬉しかった。

そんな事を考えていると

「なぁー、アル、DNA鑑定、出しておくか?」

「あぁー、頼む。俺達は、絶対親子だと分かるが、元老院達を説得
 させるには、証拠が必要だ。絶対に、万梨阿は、二度と離さない!
 それから、子供の事は、秘密にしててくれ。万梨阿が見つかった
 事は、セドリック達も知っているが、子供の事は知らない。
 マリーにも絶対に言わないでくれ。とにかく万梨阿と話をすることが
 先決だ!」

「あぁー、解ってるって!なんか、お前が、あの子に拘るのも、
 よく解ったよ・・・・。
 お前、あの子以外、もう抱けないだろう?」

「・・・・・試してないが、たぶん万梨阿しか抱けないと思う」

「だろうな・・・。お前の様子を見ていると、そう思うよ・・・。」

「そうか・・・分かるか・・・・。」

何故、フェリックスに、そんな事が分かるかは、解らなかった。

特別室の用意が出来たので、万梨阿と子供を部屋に連れて行くことに
なり、俺も同行した。
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