輝く光の中で
今日は、午後から、大きな会場で、講演会があり、そこには
国の政治家、元老院、各企業の代表者等が集まり、万梨阿の
講演を聴く。

明日からは、勉強会が、1日目は、『医療』、2日目は、『医薬品』、
3日目は、『福祉施設』と、各分野に分かれて始まる。

「殿下、そろそろ、お昼にしませんか?」

「あぁーそうだな。万梨阿、何が食べたい?」

「なんでも、出来ればこの国の、代表家庭料理を食べてみたいわ」

「了解、じゃー、行こうか」と、万梨阿の手を引いたら

「えっ、アル、俺達も一緒じゃないのか?」と、エリオットが言った。

「えっ、無理。お前たちは、お前達で行って来い。」

「でたー、アルの独占欲。久しぶりに見たなー」と、苦笑いされた。

「アル、皆と一緒に行きましょ!ねっ、お願い!」と、俺の目を見て
懇願されてしまった。

「万梨阿にお願いされたら、嫌とは言えないだろ!仕方ない、皆、行くぞ」
と、声をかけた。

エドワードとマリーとクリスは、まるでお化けでも見ているかのような
顔をしていた。

マリーに至っては

「お兄様が、別人だわ・・・・」と言い、エドワードも

「殿下の人格が・・・・全く違います・・・・」と、言った。

そこへ、セドリックが

「これが、アルの本性だ!」とまで言われた。

俺は、不貞腐れながら、万梨阿に目を向けると、苦笑いしながら

「変わってないわね・・・・」と言った。
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