輝く光の中で
ランチタイムで、皆は万梨阿と打ち解けて、話も弾んだ。

午後からの講演会も、傾聴していた人たちから、大きな拍手をもらい
最後の質疑応答も、色んな事を的確に答えていた。

講演会が終わると、万梨阿も今日の仕事は終わりだ。

万梨阿を送ろうとしたら、エドワードが

「万梨阿さん、お送りします。」と言ったが、俺が

「あっ、万梨阿は、俺が送り迎えするから、いい。」とエドワードに
言うと、皆が俺を見た・・・・。

「どうした?俺、変な事、言ったか?」

「いいえ、承知しました。では、明日からの万梨阿さんの送り迎えも
 殿下がするんですね。」

「あー、もちろん。だから、万梨阿の事は気にしなくていいから。
 各自の仕事をしてくれ。」

「はい、かしこまりました。」

「じゃー、俺は今日は、帰るから、後は、よろしく」と、いい残し
俺は、会社を後にした。
 
◇ ◇ ◇ ◇ ◇

会社の中では、

「見たか、あのアルの姿。あれは、2年前と同じだな、セドリック」

「あぁー、またあんなアルを見れるとは、思わなかった・・・」

「クリス、大丈夫?」

「うん、大丈夫よ、マリー。万梨阿さんが相手じゃ、私には無理だわ」

「殿下のあの様子じゃ、あの事故の後、私たちがしたことは、
 本当に、殿下の心を壊したんですね・・・・」

「あの時も、あんなお兄様、初めてだったけど、今の様子を見るだけで
 どれだけ、万梨阿さんを愛していたのか、よく解ったわ・・・」

「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」

皆、それぞれがいろんな思いをしていた。
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