輝く光の中で
二人は、驚愕しながら、あの人が万梨阿さんだと教えてくれた。

あの人が・・・・万梨阿さん・・・・殿下の愛しい女・・・・

そう認識した瞬間、『叶わない!』そう思った・・・・。

セドリック達の事も知っているはずなのに、平静を保ち、挨拶を
していた・・・・。

夕食会の時、私とマリーに挟まれて座っていたが、とにかく話題は
豊富でユーモアも忘れない。決して出しゃばらず、上品で気品に
溢れていた・・・・。

マリーと一緒に居ると、マリーが霞んでしまうようなオーラを
放っていた。

呆然としながら、夕食会を終え、ゲストを送り出していたら
急に殿下が、万梨阿さんを連れて、病院へ行ったらしく
何が起こったのか、誰も解らなかったが、その日は、解散し
自宅に帰った。

万梨阿さんの事が頭から離れず、良く眠れないまま、朝になり、
いつものようにシャワーを浴び、出社したら、そこにはすでに
万梨阿さんが打ち合わせに参加していた。

打ち合わせの中で、当社の形態や業務内容に職務担当者などの
話を聞いてきた。

何がしたいのか、さっぱりわからず、様子を窺っていたら
突然、殿下に許可を得て、会社の特に殿下の仕事内容に苦言を
呈した。

皆が、呆気にとられていると、苦言の説明をして、皆の能力を
少しの時間で察知し、改善を提案してきた・・・。

凄い女性だ・・・。私には敵わない・・・・。

そう、敗北感を感じた瞬間だった・・・・。

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