輝く光の中で
応接間には、お爺様をはじめ、叔父様、お父さん、そして
秘書の楓香さんもいた。

「楓香さん、いろいろご迷惑、おかけしました。
 留守中、ありがとうございました。」

「いいえ、万梨阿さんも大変でしたね。輝君は、もう大丈夫なんですか?」

「はい、お陰様で、すっかり良くなったわ!」

「良かったです。」

「ところで、万梨阿、彼達を紹介しなさい」と、お爺様に言われ

「あっ、すみません。ご紹介します。クレメレン王国の王子で
 アルフレッド・コンウォールさんです。
 で、隣の方が、秘書のエドワードさんです。」

「初めまして、アルフレッド・コンウォールです。
 よろしく、お願いいたします。」と、なんとアルは、日本語で話した。

「秘書のエドワード・スペンサーです。よろしくお願いします。」
こちらも、日本語で話した。

私は、驚いたが、二人は、日常会話には、殆ど支障がない位は話せるが
専門用語になると、まだ無理だと、教えてくれた。

そんな二人を囲んで、皆は興味津々で、クレメレンの事や
王室の事など、次から次へと質問していた。

そんな中、アルが、突然

「皆さん、今回、私は、皆さんにお詫びと感謝のお礼と
 お願いがあって、日本へ来ました。
 まずは、2年前、家の都合で、無理やり万梨阿と離れる事に
 なり、万梨阿を苦しめてしまい、本当にすみませんでした。
 その後、輝を、産むことを許してもらい、本当に感謝
 しています。ありがとうございました。
 そして、今回、万梨阿と奇跡的に再会でき、お互い、良く
 話し合って、今度こそは、一緒に居たくて、私は、王室の
 関係者にも、万梨阿との結婚を認めてもらいました。
 今度は、九条の皆さんに、お許しを貰いたくて、日本へ来ました。
 どうか、万梨阿との結婚を、許してください。」

と、アルが一気に喋った。
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