輝く光の中で
「莉那、元気?」

『きゃー、万梨阿、元気よ!どうしたの?』

「今、智、いる?」

『いないわよ。仕事からまだ戻ってないもの。なに智に聞かれたら
 まずい話なの?』

「うん、実はね、年末帰る前に、フランスかイタリアに行きたいんだけど
 ホテル、空いているかしら?」

『聞いてみるわよ!幾つ部屋がいるの?』

そんな話をしていると、紙に、『僕と万梨阿は同じ部屋ね』って
書いてきた・・・。

「出来たら、ツインを三つ。もしくは、ひとつはダブルでもいいわ」

『了解。でも誰が行くの?』

「蕾と、あと瑠璃が来るらしいの。それから大学の友達も行きたいんだって」

『えっ、瑠璃、そっちに行くの・・・いいなー・・・私も行きたい!』

「でも、莉那は、無理でしょ!莉那がこっちに来たら
 智が、会社休んで、付いてくるよ・・・」

『解ってる・・・。智の独占欲のすざましさは・・・。帰ってきたら
 沢山、話してあげる・・。瑠璃なんか、智に対して最近興味津々よ』

「ハハハッ、瑠璃は、お化けでも見ているようなんじゃないの?」

『万梨阿、笑い事じゃないわよ。私の身になってよ・・・・』

「あら、私、莉那が告白する時、反対したわよね・・・・・」

『ぐっ・・・・・。わかってる・・・。はぁー今さら、智と離れる
 ・・・・・ぎゃー・・・・』

「どうしたの? 莉那? 莉那?大丈夫?」

『万梨阿か?』

「智? 莉那は大丈夫?」

『あー大丈夫だ。莉那が、悪い子になりそうだから、お仕置き
 しなきゃならないから、電話きるぞ』ブチッ

と勝手に電話を切られ、あー、莉那、ご愁傷様! と、心の中で
呟いた・・・・。
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