輝く光の中で
side アルバート

早いもので、万梨阿と付き合い初めて、一か月が過ぎた。

あれから毎日、万梨阿と一緒にこの部屋で過ごしている。

万梨阿と過ごす時間は、楽しくて、今まで感じたことがない
幸せを噛みしめていた・・・。

「アル、ちょっといいか？」と、二人が、神妙な顔をして

部屋に来た・・・・・。

「どうした、何か、あったか？」

「どうも、俺達の事、調べている連中がいるらしいんだ・・・・。」

「・・・・・・・。誰だか、解らないのか？」

「エドワードさんの話で、こちらの情報は、絶対調べられないように
　なっているから大丈夫だが、捜している方も素性が解らないらしい・・」

セドリックから話を聞き、嫌な予感がしたが、まだ相手がはっきり
解らない以上、何もすることは出来ない・・・・。

「とりあえず、用心するに越したことはない。気を付けろよ、アル」

エリオットに、再度、忠告され、改めて万梨阿との関係を、秘密に
しなくては・・・と強く思った・・・。

クレメレン王国は、もともと資源に恵まれた国で、海と山に囲まれ、
その中で王室は、国の象徴として存在している。

父上達の代までは、王室はオープンにしてきたが、俺が、赤ん坊の
時、誘拐事件に巻き込まれ、それも海外のグループが俺を誘拐した
事で、父上や元老院達は、俺達が、学校を卒業するまでは、一切
俺達の情報を流さないことにした・・・・。

だから、学校に通うにしても、偽名を使い、素性も隠して今まで
生きてきた・・・・。

大学を卒業すれば、必然的に王室の仕事をしなくてはならないので
その時に、俺は、公の場に立つことになる。

俺には、2つ下の妹・ローズマリーがいるが、彼女も、大学を卒業
してからの社交界デビューとなる・・・・。

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