輝く光の中で
Side アルバート

万梨阿と別れ、俺達は、クレメレンに戻った。

「父上、母上、ただいま戻りました。」

「ご苦労さま」「お疲れさま」と、二人で返事を返してくれた。

「どうだ、向こうは?勉強は、進んでいるのか?」

「はい、予定通りの帰国を考えてます・・・。」

「そうか。早く、卒業して、社交界にデビューして欲しい
 ものだ・・・。そうすれば、私も少しは、肩の荷がおりる。」

「そうね、ローズマリーも、もう少しで大学を卒業するし
 そうすれば、次は、二人の結婚ね・・・・」

「元老院たちが、お前の結婚相手を、今、必死に探して
 いるぞ…。」

「ほんと、良い御嬢さんが見つかるといいわね・・・」

「申し訳ありませんが、当分は結婚する意志はないので
 元老院達には、先走らないよう忠告願います、父上」

「わかっておる。だがなぁー、王室に嫁ぐものは、早くから
 準備をしておかないとならないから、お前だって、あと
 2・3年したら、適齢期だし、国民も喜ぶ。
 その心積りでいてくれ・・・」

「はい・・・・・。失礼します・・・」

そう言って、俺は、自分の部屋に戻った。
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