輝く光の中で
自分勝手なのは、解っている・・・。

だが、もし妊娠したら、万梨阿の事だ、何が何でも産んでくれるだろう。

そうしたら、父上達も元老院達も、説得できる材料になるし、
説得できなかったら、『王位継承権』を捨て、万梨阿と子供と
どこか違う国で、親子三人で暮らせるようにしたい、と、考えていた・・・。


翌日は、二人の悲しさを表しているかのような雨空だった。

二人とも、殆ど口を利かず、ロンドンへ向けて車を走らせていた時だった。

あと少しで、ロンドンへ入るところで、反対車線の車が、
スピードの出し過ぎで、雨で滑ったのか
俺達のレーンに突っこんで来ようとしていたので、
俺は、急にハンドルを切ったら、道から外れて脇に生えていた
木にぶつかってしまった。

ただ、ぶつかりそうになった時、とっさに万梨阿を庇ったので
俺は右肩を負傷したようだった・・・。

万梨阿は、脳震盪を起こしたらしく、意識を失っていたが、
見たところ、けがはないようだった・・。

すぐに、後続車の人が助けに来てくれて、救急車を呼んでくれた。

その頃になると、俺も、右肩から腕にかけて痛みが増し
その場で意識を失った・・・。



そして、気が付いたときには・・・・・

     本国の俺の部屋だった・・・・・・・。
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