輝く光の中で
新しい旅立ち
目が覚めたら、天井が白い部屋だった・・・・。

「ここは、どこ?」

『あっ、気づかれましたね。今、先生を呼びますね』

『片桐 万梨阿さんですね?』

「はい、あの、私、どうしたんでしょうか?あっ、アルは?
 アルは、大丈夫ですか?」

『一緒に居た方は、大丈夫です。ちょっと右腕を骨折しましたが
 命に別状はありません』

「よかった・・。ありがとうございます。」

コンコン♪ 先生の説明を聞いている時に、部屋をノックする音が
した。

『どうぞ』と先生が答えると、そこには、知らない男性が立っていた。

『先生、片桐さんと話がしたいのですが、大丈夫でしょうか?』

『はい、彼女は、検査の結果、異状も見当たらないし、脳震盪
 を起こしただけのようですから、明日にでも退院できますよ』

と、先生は話終わると、部屋から出て行った。

「片桐 万梨阿さんですね」

「はい、そうです。あなたは?」

「申し遅れました。わたしは、アルバート様の秘書をしております
 エドワードと申します。」

「・・・・。」

「この度は、アルバート様が運転する車で事故に遭われてしまい
 大変ご迷惑をおかけしました。ここの治療費は、こちらの方で
 支払いますので、ご安心ください。それと、大変申し上げにくい
 のですが、こちらを受け取って頂きたいと思います。」

「・・・・。なんですか?これは?」

「小切手です」

エドワードの言っている意味を理解するのに暫く時間が掛かった。
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