輝く光の中で
暫くすると、いかにも苛立ったノックが聞こえた。

ゴンゴン♪

「はい、どうぞ」

「どうぞじゃない!」

「智・・・・。どうしたの?」

「どうしたじゃない! 万梨阿、この様は、なんだ!」

「急に、お袋から電話が来て、万梨阿が事故に遭ったから
 すぐにイギリスへ行ってくれって・・・・。仕方ないから
 使いたくなかったが、九条の専用機を飛ばして来た。」

そう、智に怒られていると、『パタパタパタ・・・・・』と
莉那が走って来た。

「さとし・・・・、待ってよ・・・はぁ、はぁ・・・」

「莉那まで・・・・・。」

「あっ、万梨阿、心配したのよ・・・・。大丈夫?
 どこも痛くない?」

「うん、大丈夫よ。」

「もぉー吃驚したんだから・・・・・。智は、ここに来るまで
ずっと鬼のような顔をして、ずっと外を睨んでいるし・・・・
とにかく大したことなくて、良かったわ」

「心配かけてごめんね・・。ありがとう二人とも・・・」

「ところで、一緒に居た奴は、どうした?大けがで動けないのか?」

「・・・・・・・。」

「万梨阿、何があった。言え!」智の声が、段々大きくなって
イラついているのが、良く解った・・・・。

「さっき、秘書って人が来て、本国に連れて帰ったそうよ・・・・。」

「なんだって・・・・人に謝罪もなくか!どこのどいつだ?」

智は、怒りを露わにし、看護師さんに注意されるほど、怒りまくっていた。
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